don't kill the messenger
Peggy: I'm sorry. The gate was open.
Charlie: No, I'm sorry. About everything.
Peggy: I'm Peggy, your real estate agent.
Charlie: Right, right. Marcy says nice things about you.
Peggy: Well...I'm not sure she will anymore.
Charlie: Why's that?
Peggy: Well, don't kill the messenger, but... The house has fallen out of escrow.
Charlie: Of course it has!
Peggy: The buyers couldn't get a loan.
Charlie: Of course they couldn't.
Peggy: It looks like it's time to put it back up on the market.
いきなり会話から始めてしまいました。
Californicationからの紹介です。
チャーリーが妻のマーシーと別れることになり、暮らしていた家を売るところだったのですが、その取引がうまく行かなかった、そんな場面です。
ペギー:ごめんなさい。門が空いてたから(勝手に入ってしまいました)
チャーリー:あぁ、かまわないよ。こちらこそすまないね。とにかく全てにおいて。
ペギー:ペギーです。不動産会社の。
チャーリー;そうか、そうだったね。マーシーが君のことを褒めてたよ。
ペギー:あの・・・。奥さんがこれからもそんな風に思ってくれるか疑問なんですけど・・・。
チャーリー:どういうこと?
ペギー:怒らないでください・・・。家の契約、第三者委託がまとまらなかったんです。
チャーリー:もちろんそうだろ!
ペギー:売り手がローンを組めなかったんです。
チャーリー:もちろんそうだろ!
ペギー:もう一度売りに出さないといけないと思うんですけど。
チャーリーらしいですね。いろいろとうまく行かないことばかりで。"of course!"を連呼してるのはもちろん皮肉です。自分が関わってることがスムーズに運ぶはずがない、と。冒頭の"about everything"も同じです。なんだかわからないけどすべてにおいてごめんなさい、みたいな。自虐的態度でヤケになってる感じです。
で、今日の表現。"don't kill the messenger"なんですけど、直訳すれば「伝言係を殺すな」となるんですが、要は、「人から預かったメッセージを伝えに来ただけの人間を責めるのはおかしいでしょ」と言ってるんです。語源も何もほぼそのままです。
上の会話のようにメッセージを伝える前に、もちろんそれが悪い情報だと分かったうえで、「今から伝えることについて私におこらないでね」と先に釘を刺すような感じで使うのもいいですし、メッセージを伝えたときに怒り出した相手に対して、
wow, wow,...don't kill the messenger.
(おいおい、俺は伝えただけだろ)
と、自分には何の責任もない、みたいな感じで使うこともできます。
カスタマーセンターで働いてる人なんかにはいいかもしれませんね。商品やサービスについての苦情をがなり始めた客に対して、
hey, don't kill the costumer service!
(ちょっと、私に怒らないでよね!)
と言ってみてもいいかもしれません。広い意味で”don't kill the messenger"なわけです。
火に油を注ぐだけでしょうけど。