step on someone's toes
久しぶりにイディオムネタです。
僕らのソープオペラ brothers and sisters S03E22 からの引用になります。
Walker家のお姉ちゃんで、父が残した事業を継いだ Sara が、父の隠し子 Ryan を社員として会社に招き入れ、さらには株式(所有権)にまで言及しているシーンです。
ソープオペラならではのグチャグチャした設定ですが、Sara は Ryan との微妙な関係を気にしていない(そぶりをしている)ようです。
彼女曰く父の元妾、Holly (彼女もすったもんだあって会社経営に関わっている)の方が Ryan の会社との関わりを疎んでいると。当然、Sara と Ryan は Walker家の血で繋がっています。一方で Holly はただの妾。会社の中にWalker家の人間が増えるのが面白くないんですね。
Sara: Holly's feeling a little...Walker-phobic at the moment.
Ryan: Look, I... I don't want to step on anybody's toes.
Sara: Let me talk to her, see if I can get her to relax a little bit. Maybe get her back on her meds. What's the worst she can do? Say no, right?
Ryan: Well, I'll keep my fingers crossed.
この短い会話でどんだけイディオム好きなんだよ(笑)。
簡単に訳を当ててみます。
Sara: Holly がここんとこ・・・Walker恐怖症なのよね。
Ryan: あの、俺、誰にも迷惑はかけたくないんだけど。
Sara: 彼女と話をさせて。少し落ち着かせられるかも。正気に戻らせるっていうか。・・・大体、最悪彼女になにができるって言うのよ?せいぜい「ダメ」っていうだけでしょ?
Ryan: ・・・上手くいくことを祈るよ。
折角なので一つずつ行きましょう。
1. Walker-phobic
イディオムではありませんが。phobia というのが恐怖症という意味の名詞で、phobic というのはその形容詞(名詞として使われる場合もあるようです)。それぞれ一つの単語ですが、suffix (接尾語)となってそれはもうたくさんの言葉を作ります。
I'm arachnophobic. = I have arachnophobia. (私は蜘蛛恐怖症です)
I'm claustrophobic. = I have claustrophobia. (私は閉所恐怖症です)
形容詞を使うときは当然 be 動詞で、また名詞を使うときは have が普通です。
繰り返しますが suffix なのでいろんな言葉を作ります。特に会話では、その場で造語っぽく使うことも可能なんですね。
I don't like garlic. I really don't. I'm garlic-phobic.
(ニンニク嫌い。ホントに嫌い。もうニンニク恐怖症)
Walker-phobic はWalker家に対する嫌悪、あるいはそれを通り越して恐怖症だ、ということでしょう。
2. step on someone's toes
step の代わりに tread (踏みつける、強く踏む)という言葉も使われるようです。これはイディオムです。よくある体の一部を使ったもの。意味も推測できますよね。「人の感情を害する」というようなニュアンスです。
He always steps on toes of people from other sections.
(彼はいつも他の部署の人たちの気分を害してばかりいる)
少し応用的に使ってみましたがどうでしょう。
もう一つ
She is in a bad mood today. Don't step on her sensitive toes.
(あの子今日機嫌悪いから。注意したほうがいいかも)*意訳
これ、我ながらいいです。イディオムでも熟語でもそのままの形で使いますよね。皆さん。
それでもいいんですが、特に名詞を含むような表現は少しアレンジに挑戦してもらいたいです。型にはまらずに。
例えば "take a look" は "take a quick look" "take a careful look" なんて言ってみてもいいですし、"take care" は "take good care" なんて言ってもいいんですよ。ちょっとしたカッコつけテクです。
長くなったので、残りの2つは次回に。
よその英語ブログ、短いの多いんだよな・・・。