get on one's good side
先日のブログで扱った frasier の会話の中で面白いイディオムが使われていました。
別のお題にフォーカスしていたため、あえて触れませんでしたが、もったいないので今日使います。
以下の会話は Seinfeld からです。街のチンピラ集団にGeorgeが絡まれるのですが、数日前にKramerがそのチンピラたちに気に入られた、という話を聞いて助けを求めに来ます。
一方でKramerはその笑い話を「自伝のネタに使いたい」という Elaine のボスに「売ってしまった」ために、George に教えて上げることができずにすっとボケている、というシーンです。
いかにもSeinfeld的な無茶苦茶な設定です。自伝を書くのに他人のエピソードを契約書を交わしてまで売り買いするんですから。売ったんだからそのエピソード(笑い話)はお前のものじゃない。自分の話として人に話してはいけない、と。
George: Kramer, Kramer, I got big trouble with the Van Buren Boys.
Kramer: They're tough cookies.
George: I heard that you got on their good side. What did you do?
Kramer: Oh, nothing, nothing. No, I certainly don't have any stories if that's what you're implying.
ジョージ:クレイマー、クレイマー、ヴァン・ビューロン・ボーイズ(街のチンピラ)と面倒なことになっちまった。
クレイマー:あぁ、あいつら相当やっかいだ。
ジョージ:あいつらに気に入られたんだろ?どうやったんだよ?
クレイマー:(すっとボケな感じで)えーと、何にもねぇなぁ。絶対に何の”話”もない。もし俺が何かの”話”を持ってるんだって言ってるんならな。
久しぶりにこのシーンを見てあまりの下らなさに笑ってしまいましたが。
"get on one's good side" というのは上にあるように「~に気に入られる」という意味です。日本語で意味を聞いた後に、改めて英語を見るとなんとなく「なるほど」と思わなくもありません。文脈や状況によっては「ご機嫌を取る」なんて訳がしっくりすることもありますかね。
Person A: My sis is always getting on mom's good side. (妹はいつだって母さんのお気に入りだ)
さて、ではこのイディオムの反意表現はなんでしょう?
"don't get on one's good side" でもいいんですが、より明確に、
get on one's bad side
という言い方があります。嫌われる、悪い印象を持たれるという意味ですね。
Person B: I got on her dad's seriously bad side. (彼女の父親に滅茶苦茶嫌われた)
使ってみてください。