blow off steam
今日はイディオムです。この前久しぶりと言っておきながらまたFriendsからです。あまりFriendsは使いたくないんですよね。いろんな人が扱ってるので。
Ross: I'm so glad you're going on this trip.
Elizabeth: Yeah, I've been working so hard this semester. I really need to go crazy, blow off some steam.
Ross: Sure. Look, I don't know if your plans are finalized yet, but...l know another great way to blow off steam.
Elizabeth: What?
Ross: Are you into crafts at all?
Elizabeth: Ross, are you okay?
Ross: Yeah. Of course I'm okay. I'm just being supportive. Supportive of you and this whole trip...and what's this?
Elizabeth: It's a bathing suit?
Ross: To wear in front of people?
Elizabeth: Is that supportive?
Ross: Is this?
長めになってしまいました。今日のイディオムとは直接関係ないのですが会話の落ちがいかにもfriendsらしくかったので、シーン全体を紹介します。大学で教壇に立つロスですがエリザベスという教え子と付き合い始めました。で、試験が終わって友達と海かどこかへ旅行に行くというエリザベスにロスが心配、というか一緒に行く、あるいは向こうで会うであろう男たちに行く前から嫉妬しているシーンです。
ロス:旅行に行けてよかったね。
エリザベス:ええ、今学期は本当に頑張ったから。思いっきり羽を伸ばして気晴らししなきゃ。
ロス:もちろん。それよりも、もう計画を立て終わったのかどうかわからないんだけど・・・。気晴らしなら他にもいい方法があるよ。
エリザベス:何?
ロス:手芸なんかどう?
エリザベス:ロス、大丈夫?
ロス:ああ、もちろん平気さ。助けになろうとしてるだけだよ。君と今回の旅行全般について・・・。これ何?(明らかに露出度の高い水着を摘み上げて)
エリザベス:水着だけど
ロス:人前で着るの?
エリザベス:その態度が助けになるの?
ロス:じゃこの水着は助けになるのかよ!
"blow off steam" よりも supportive という言葉が気になったので先にそちらを。向こうのドラマなんかではよく聞きますよね。特に親子の関係なんかにおいて。あるいは夫婦とか。ようは相手がやりたいと思ってることに「理解を示す」という意味で使われるんです。もちろんこの言葉は support から来ているので「支えになる」「助けになる」という意味でも使われるんですが、若干ニュアンスがちがいますかね。積極的に助けるというよりは「邪魔をしない」「理解してくれる」という感じです。
よくありあすよね、夢を追っている子供に対して「まともな学校に行ってまともな仕事につけ」という人たち。逆に暖かく見守ってやりたいことをやらせてあげるのが supportive です。
ロスはこのシーンで口では supportive だと言っておきながら、態度はその逆。あきれるエリザベスに対して、じゃあこの水着は"supportive"なのか?と。この supportive は「理解を示す」「協力的」という意味ではなく、物理的にエリザベスの胸を support する、つまり隠すのに十分なのか、という意味で使われています。
このニュアンスの若干の違いを上手く会話に混ぜてるあたりが、先ほど言ったfriends らしさなのかな、と。訳が難しいですよね。こういう言葉のユーモアは。
で、"blow off steam"は「蒸気を逃がす」つまりガス抜きをするという意味のイディオムです。人間が根を詰めている状態を、やかんが蒸気圧で音を立てている状態に例えてるだけですよね。
今日の言葉は supportive!
失礼しました。"blow off steam" です。