現在完了に関する考察 その2
- mandhandy
- 4月19日
- 読了時間: 5分
現在完了は強調表現
この解釈は実態にあってます。特にアメリカ英語を語るとき。
強調したいときはもちろん強調表現を使うのはいいですが、別に強調する必要のないときに強調しないですよね?というか強調したら変です。
現在完了の完了用法はあまり使わない、というのも、それが強調表現であるから、と考えれば納得がいくと思います。強調表現だからそんなに使わないんです。
ここで結果用法、というものを少し考えましょう。
現在完了の4用法の一つですが、3用法とするときは完了・結果のように完了表現の一部、あるいは完了表現からの派生、のような扱いです。もっと酷い言い方をすると”おまけ”。
docomo, au, softbank と 楽天 みたいな感じですね。(そうなの?)
代表的な例を見ましょう。
She has gone shopping. (彼女は買い物に行っちゃいました)
I have broken the dish. (皿を割っちゃいました)
My dog has got soaked in the rain. (犬が雨でびしょ濡れになってしまった)
所謂「… してしまった」「…しちゃった」ってやつですよね。学校でも習うと思います。
日本語の「してしまった」「しちゃった」の意味はここでは論じませんが、面白いですよね。上述の英文は、確かに3つともそのようなニュアンスを持たすことができます。
で、より重要なのは
She has gone shopping. (彼女は買い物に行っちゃいました → だからここにはいない)
I have broken the dish. (皿を割っちゃいました → だから今まずい状況だ)
My dog has got soaked in the rain. (犬が雨でびしょ濡れになってしまった → めちゃくちゃかわいそう)
みたいな感じに推測される「その結果どうであるか、だからどうであるか」という言外の意味なわけです。
なんでこんな解釈になるのか、と不思議に感じたことはありませんか?
これも、現在完了(完了用法)が強調表現だ、と考えると上手く腹落ちするように思うんです。
She went shopping. (彼女は買い物に行った)
She has gone shopping. (彼女は買い物に行った)(強調)
この2文の違いは強調で、それによって、だからどうだ、という内包された意味があるんだよ、と言ってるわけです。(と筆者は考えています)
A : Hey, why don’t we go grab some pizza? (ピザでも食いに行こうぜ)
B : I already have eaten dinner. (もう晩飯食っちゃったよ)
この現在完了は何ですかね?完了?結果?
あくまで完了と結果を区別して考えるとすると、これは恐らく結果用法ですよ。
I already have eaten dinner. (すでに夕食は取ってしまった → だから空腹ではない、だから食事には行かない)
この文脈だと強調する意味があるんですね。不自然でも何でもないです。
筆者が時々耳にする継続・経験以外の現在完了はこのパターン(結果)が多いように思います。
Have I done anything wrong? (なんかまずいことやっちゃった?)
OMG! What have I done?!! (ギャー!なんてことしたんだ俺は?!!)
こんな風に疑問文なんかでさらっと結果用法が使えるのは結構な上級者だと思います。
強調なんですよ、強調。
おなじみの完了用法例文、
I have finished my homework.
も
宿題を終えたところだ → もう勉強はしなくていい!!
こういうニュアンスであれば使ってもいいんでしょうね。てゆーか、これ、結果用法じゃないですか?
なんなら 結果用法が完了用法の派生なのではなく、完了用法は結果用法だと言ってしまってもいいように感じてきましたよ。
皆さんにはそれを理解したうえで現在完了(完了・結果)を使って頂きたいんです。
完了用法についてもう一つだけ。
結果用法、あるいは単純な強調表現としての完了用法以外に、「まだ...していない」という表現を扱っておきましょう。
A : Which school are you going to? (学校はどこに行くんだよ?)
B : I haven’t decided yet. (まだ決めてない)
よく使いますよ。これは。きちんと使えるようになっていてほしいです。
I haven’t checked the message yet. (まだそのメール確認してないよ)
I haven’t seen/watched the movie yet. (まだその映画は見ていない)
I haven’t been to the restaurant yet. (まだその店には行ってない)
まだ… してない >> have not … yet.
注意としては、(これも結構ややこしいんですが)現在完了ではなく単純現在でも 「まだ...ない」という文章はいくらでもある、ということです。
The shop is not open yet.
It’s not rainy yet.
I don’t know who will come yet.
ご存じですかね。be動詞や状態動詞の文は 「まだ...ない」を単純現在の否定で表すんです。
The shop hasn’t been open yet.
It’s not been rainy yet.
I haven’t known him yet.
うーん。これ全部不自然ですね。これが継続用法であればまだおかしくないんでしょうが。
話が散漫になってしまって申し訳ありませんが、”have not … yet” は完了用法ではなく、継続用法だと感じている方、いませんかね?筆者はその解釈もありだと思っているんです。”アクションが起きていない”という状況が”続いている”わけですから。
ただ、
“I have finished my homework” が完了用法だとすれば、その否定である “I have not finished my homework” も完了だろう、というのも、まぁ理解できなくはないですけどね。
さて、そろそろまとめましょう。
現在完了は
①主に経験用法と継続用法を使う
②完了用法は強調表現(なので使うと不自然に聞こえることがある)
③経験・継続以外でも、「まだ...していない = have not … yet 」(完了)はしっかり使いこなしたい。
④経験・継続以外で、「...してしまった」(結果)は覚えておきたい。
こんなとこですかね。
いつも通りただただ支離滅裂で申し訳ございません。
このお題、とりあえず以上です。